案の定こういったシステムに慣れてたり、慣れてなくてもいちいち異常に緊張したりしない人からすると「難易度は低いです」「怖くはないです」というレビューになるので、人に勧めるていの時はシステムについて言及してその上で「自分はこうだった」の書き方が親切なのかなーと、過去にウツロマユなどで「簡単です」のコメントに唇を噛んだ私は思うのでした。普通に怖いですよ!! こっちから攻撃できないの怖い!! やだ! でも掃除したい!
「しずかなおそうじ」の序盤を触った時の日記から引用ですが(ゲームはその後鍵を開けて進みはしたものの掃除を邪魔され続けるのがだるくなって停止)、「○○が苦手な人でも大丈夫だと思います」というレビューについてモヤモヤまでは行かないものの不思議な感じがずっとあります。この○○は私の場合、ホラーとかアクションといったテーマはジャンルが入りますが人によっては恋愛表現だったりグロ表現だったりしますかね?
「苦手な人でも大丈夫だと思います」ってレビューする人自身はそのジャンルが苦手なのだろうか、というやつです。辛いの好きな人が「これならあなたもイケると思う」と勧めてくる時の信用度、相手と自分の持っている物差しが同じ規格なのか分からない感覚。
(非常に見識の狭い私が見聞きする範囲で)ホラーゲームに慣れている人ほど「面白いけど、チェイス系苦手だと怖いかも」などの少し踏み込んだ表現で苦手なりに興味を持つ人に寄り添おうとしてくれてるなと感じます。
「恐怖耐性診断テスト」というゲームではジャンプスケア・隠れてやりすごす・追われて逃げるの3パターンごとに数字のパターンを覚えて鍵を開けて脱出する作業をすることでどういったタイプの怖さに強いのか弱いのかを調べてみようという試みがありました。
私は隠れる恐怖と逃げる恐怖の時点で「ヒッ」となったので実況動画を見ただけですが、隠れたり逃げたりの持続的恐怖の波に比べるとジャンプスケアの瞬間で最大値を叩き出すタイプの恐怖のほうがマシなのでは? と、ずっとジャンプスケア怖いしやだなあと思っていたはずが予想外の結論が出ました。
3つのジャンルは確かに心臓がバクバクするものなので恐怖かなと思いつつ「ジャンプスケアは驚きであって恐怖ではないような、しかし驚かされるまでの仕込みは他の恐怖タイプと同じだろうし……」と、こういう風に考え事をこねくり回すのが好きなので面白いです。
しかしそうなってくるとレビューや感想で「ホラー度が低い・高い」と言う時のホラー度が何を示すのか人によって違うのが不便ですね。「しずかなおそうじ」だと敵が怖くないという感想もあって、確かにぐちゃどろのスプラッター的クリーチャー感はないですが暗いなかを徘徊する人型の異形という時点で怖さを感じる人もいると思うんです。むしろ多少クリーチャーしてる方がこっち側(物質的、破壊可能)の存在に見えてマシという人もいるかも知れません。私だったらどっちにしろ追いかけてくるので怖いですが(弱い)
レビューやプレイレポを見るようになってから、言葉で伝えることや言葉から感じ取ることを意識する瞬間が増えた気がします。私はSteamで評価がおすすめする・しないどちらにしても良いと思った所と悪いと思った所を考えるようにしていますが、まあ文章が長ったらしくなりますね! なるべく齟齬なく伝わるように……と考えてズルズル書いてしまうのは良し悪しかも知れません。とりあえずホラーゲームについて語る時は「ビックリ系・追われたり隠れたりする系・グロさ」あたりに言及すると良いのかなあと良い感じのところに着陸できたのではないでしょうか。
あ、あと暗さとかカメラ感度とか視点とかでの酔いやすさ。これも私にとっては大事です。