掃除用品などでおなじみの花王が掃除テーマのホラーゲーム「しずかなおそうじ」をリリースしたと聞いて、しかも無料と聞いてとりあえずダウンロードしました。

「か」「お」「う」はきれいなフォントなのが良い。
亡くなった父親から相続した古い別荘を不動産業者に売却できるように綺麗に掃除しよう! という中で別荘内を徘徊するナニカをやり過ごしつつ謎を解いていくゲーム。一人称視点で「走る」「しゃがむ」があるとなると、ああ物音で寄ってきちゃうんだな……しゃがんで静かにしてやり過ごすんだな……と悟ります。私はこの手の隠れてやり過ごす系は苦手で苦手で、Shadow Corridorとか迷宮校舎とか絶対無理無理と動画を見てるだけで心拍数が上がるもので、商品PR用フリーゲームとは言え行けるかな……と若干逃げ腰になりつつ始めました。

走るくらいならサクサク移動したい時向けかなーとか呑気になれますが、Ctrlでしゃがむとあると途端に「あ、隠れるんだ……」とピリッとした空気になります。本当にこれ系で極端にプレッシャーを感じるタイプなので大丈夫かなとなりつつ、スタート地点の台所では掃除の操作に慣れるチュートリアルのようなもので、汚れの性質に応じて装備した洗剤や道具を使ってふき取るのが地味に楽しいです。チラズアートの閉店事件とか地獄銭湯での掃除が結構好きなのでこの要素はやっぱり良いですね。


説明文や用途の表示も実用的でありがたい……。マジックリンは実際愛用してます。
台所の汚れを掃除していくと清掃の進捗ゲージが進み、汚れをおとした所に暗号のような数字が。掃除したのにラクガキが残っとる! この数字が鍵をしまった箱を開けるのに必要で、ゲームスタートするたびに変わるようで掃除をサボって箱開けようぜとはならないのがちょっと面白いです。掃除は大事。
さて台所を無事出ますと居間を囲むように廊下がありまして、トイレだったり他の部屋(先に進めていないので知らないが多分風呂とかあるのだろう)へと行けるんですが、ここでいよいよエネミーの登場です。何かいるぞという段階で多分自分の心音が鳴りだし、敵が近づいてくるとべちゃっとした足音(?)が聞こえてくるんですね。しゃがんで動かずにいるとやり過ごせるとのことで、物音を立てると近づいてくるんでしょう。

ずっとしゃがんでいると障子戸が全開でも通り過ぎてくれるので、音のみの反応かもしくは視野が極端に狭いか弱いかなんですかね?(この画像のままじっとしてたらUターンしてきた所でこっちに来たので完全に視覚がないわけではない? いや一度立ったりしゃがみ歩きしたかも知れない)こっちに来たらマジックリン噴射しまくって怯ませられないかと構えてたんですが、やっぱりファブリーズじゃないとダメなのか……(そもそもあれはP&Gである)
廊下を台所方向に向かわせてから居間を突っ切って廊下の先に行く感じですかね。テレビがあってスイッチを入れられるっぽい様子だったり(試す前に捕まったので分からない)、やられた後のTipsでタイマーが云々とあったので音の出るギミックを囮にするっぽいですが、この手のシステムが苦手過ぎて単純に不慣れなのとやたら緊張して疲れるので、捕まってゲームオーバーした後台所にリスポーンするのがやる気をじりじり削ります。鍵開けや掃除の進捗は引き継ぎなのがまだありがたいんでしょうが、でもなーーーーー! 居間に隠れて一旦やりすごすだけで結構どんよりした気分になってしまうので、私はこれ難しいかも知れません。でもこの状態で相続しちゃってそのままなのも嫌だなあ。
似たシチュエーションだと、リトルナイトメアの最初のステージなんかは盲目手長の敵から逃げるのにテレビやおもちゃを囮にして逃げられたんですが、やっぱり見える部分が違うからか横スクロールアクションと一人称視点では勝手が違うもんですね。
案の定こういったシステムに慣れてたり、慣れてなくてもいちいち異常に緊張したりしない人からすると「難易度は低いです」「怖くはないです」というレビューになるので、人に勧めるていの時はシステムについて言及してその上で「自分はこうだった」の書き方が親切なのかなーと、過去にウツロマユなどで「簡単です」のコメントに唇を噛んだ私は思うのでした。普通に怖いですよ!! こっちから攻撃できないの怖い!! やだ! でも掃除したい!
ウィリーズ・ワンダーランドという映画がありますが、いわくつきの廃遊園地に一晩こもって掃除をするはめになったニコラス・ケイジが殺人アニマルロボットを片っ端からぶん殴ってゴミ袋に詰めていくのが爽快なんですよね。そういう! そういうふうに私からも攻撃かせめて怯ませるとか……(チラズアートの花子さんをクリアできなかった記憶がよみがえる)……やっぱり私はこういう追跡者を工夫して撒くのが絶望的に下手なのかも知れません。己のメンタルの弱さや試行錯誤に耐えられない気の短さが悲しい……憎い……。
前も書いた気がしますが、子供のころから鬼ごっこやかくれんぼが異常に怖かったんですよね。この年になるとかくれんぼなんてやらないので今でも怖いかは分かりませんが、どうも子供のころから変わらない過剰な緊張や恐怖心があるんじゃないかと思いました。一人称視点ホラーでのチェイスやハイドに対するひどいストレス感、ゲームだと分かっていても「頭では分かっている」の壁をぶち抜いてダイレクトにメンタルに来ている感覚なんですよ。
もうゲームの話関係なくなってるな?(台所から出てすぐ死ぬので内容に触れられない)